アラカルト一品料理です。時事的なネタや質問にお答えするようなコーナーです。 テイチクメロディー研究テイチク発車メロディーの研究です。
※初期導入分に見られた早テンポ等は省略。 ※整理番号は当サイト独自のもの。使用状況曲名が空欄の曲は未採用。 曲名について近郊62番については「瞬く街並み」「煌く街並み」という2つの曲名があった。これはJR向けに音源サンプルと音源リストを提出した際、音源サンプルでは櫻井氏自らがタイトルを吹き込んで「またたくまちなみ」と喋っているのに対し、リストでは「煌く街並み」となっていたため。 「煌く」を「またたく」とは読まないため、結果的に混在することになった。 悲惨な事にその後発売された「JR東日本 駅発車メロディーオリジナル音源集」では「瞬く」、 「駅発車メロディー・特急車内メロディー音源集~山手線全駅+α~」では「煌く」と混乱に拍車をかけたが、 最終的に「瞬く街並み」とされた。またこの音源リストでは「airly」が「airy」と表記されていた。 いきさつテイチクは1993年にO氏をリーダー、櫻井氏が作曲を担当とする鉄道音楽事業をスタートした。O氏の営業の結果、テイチクの楽曲が京都に新しくできる地下鉄に採用されることになり、1997年10月12日に開業した京都市交通局東西線に、4曲の発車メロディーが採用された。もっとも、放送装置は松下製であり、実際に駅に導入したのは旭電通と思われる。 これらの楽曲はまもなく京都市交通局のホームページで「東西線の発車合図楽曲」としての音源が公開された他、スルッとKANSAIのメロディーの一つとしてCD化もされた。 このころO氏が独立し、1996年頃株式会社スイッチを設立。テイチクの鉄道音楽事業はスイッチに引き継がれた。当初は銀座でブランド品のリサイクルショップを運営していたが、スイッチの楽曲はJR東日本でも採用されることになり、同年11月29日に新宿駅3・4番線に「遠い青空」「夏色の時間」が採用される。これは当時新聞やラジオでも報道された。 ただし、制作者に関してはこの時点では明らかにされていない。 駅の方では戸塚、尾久、と次第に使用駅を増やし、その次の鎌倉駅ではついに今まで門外不出とされてきた新宿駅の発車メロディーが(渋谷は別として)初めて他駅で使われることになる。逆に、2000年1月には一度テイチクの「風と共に」が導入されていた新宿駅総武線東行ホームへ、既に武蔵野線で使用されていた「メロディー」が導入され、ついに新宿駅が他駅でも使用される汎用曲を使うようになった。 その後数年間にわたり多くの駅で使用されるようになったは説明するまでもないだろう。 櫻井氏もまたO氏と同じようにテイチクから独立し、自身の主宰する「櫻井音楽工房」にて活躍していたが、次第にO氏と考え方を異にするようになり、提携を解消、2008年に発売された音源集はテイチクではなくキングレコードからの発売となった。 また、O氏は実務を後継者に譲り(但し2013年8月には会長名義で"タモリ倶楽部"に出演している)、株式会社スイッチは新たに別の作曲者を招き入れることになった。 そして2008年から音源サイト「鉄道モバイル」を運営するようになるが、この時の確執が元で同サイトでは未だに櫻井氏が関わった曲を取り扱っていない。 ただしご当地の高田馬場、新座、青梅はスイッチの製作依頼により作られたため権利はスイッチ側が持っており、鉄道モバイルで公開されている。 1990年代後半のネット世論、マスコミ報道から
当時主流の発車メロディーは「ユニペックス」「東洋メディアリンクス」であり、そして「GK」が新勢力として使用ホームを増やしているところであった。
一方、新宿、渋谷駅はかねてから報道等で「ヤマハ」製であることは明らかであった。そして1997年から新宿駅3・4番線だけパーカッションを多用した一風変わった発車メロディーが使われていることから、当時のネットでは諸説様々あった。
1989~1991年に導入された新宿、渋谷のヤマハ製メロディーは井出祐昭プロデューサー(当時)による楽曲であることは明らかであったが、ヤマハ自体が大きな組織であることから、別の担当者による楽曲であると言う意見もあった。 その頃発車ベル使用状況を開設した管理者は、「ヤマハ製にしろどこのメーカーにしろ、首都圏エリア発車メロディー発祥の地でありJR本社のある新宿が独自のメロディーにこだわっているのは確か」として、この一連の楽曲に「新宿○番」を付与し、従来からのヤマハ製楽曲と区別するため100番代とした(新宿103番など)。 1999年3月に立川駅に新宿タイプのメロディー(この時点で3・4・7~10番線がテイチクメロだった)が導入された。 そして1999年4月6日に放映されたNHKクローズアップ現代「駅のアナウンスがうるさい-サービスとお節介の境界」において、 最近立川駅に「テイチクが製作した発車メロディー」が導入されたことが紹介され、テイチクのHディレクター、櫻井氏の2人が渋谷区神宮前のテイチク本社のスタジオで楽曲製作をしている風のシーンが紹介された。 その後スタジオや立川駅で電車が発車するシーンが流れるのだが、その際流れたのが立川駅とは全く無関係な「木々の目覚め」であり、「新宿や立川で使用されている曲はテイチクが製作した」と言うことがテレビ番組内で明らかになる。 また、1999年11月16日付けウォールストリートジャーナル(ただし日本版)により京都市交通局のメロもJRのメロディーと共に櫻井氏らが手がけたことが明らかになる。 この新聞記事は現在櫻井音楽工房のサイトに「当社の鉄道発車メロディー制作事業はウォールストリートジャーナルにも取材を受け、高い評価を頂きました。」として全文掲載されているのでご覧頂きたい。 同記事内では「テイチクのディレクターである櫻井氏」が作曲したことになっている。本誌では点描で櫻井氏の顔が掲載されているが、その部分だけカットされているのはご愛敬。 記事によれば、利用者からは非常に好意的である(駅長談)で、一部の団体からは不評、とされている。また「どんな駅でどの曲が流されているかを追跡する事に没頭するファン(fans devoted to tracking which tunes are played in what stations.)」を生み出したと、している(^^;) ネット上では次々に導入情報と音声ファイルがアップされ、その軽やかなメロディーが大変人気の的になる。 「テイチク」が比較的メジャーな会社であったこともあり、多くのファンらがテイチクに発車メロディーのCD化を要望するようになっていた。 しかし、当時の考えとしては「駅で安全のために流す曲をCD化するとは言語道断」的な考えもあったようで、しばらくCD化はなかったが、2004年3月24日に「JR東日本 駅発車メロディーオリジナル音源集」がテイチクより発売された。 このページにて紹介する曲については、櫻井氏が楽曲製作をしたことから氏の主宰する「櫻井音楽工房製」とする向きもあるが、それは誤りであり、経緯からすれば「櫻井隆仁氏製」「スイッチ製」が正しいのである。強いて言えば高田馬場の鉄腕アトム以降のみが「櫻井音楽工房製」となるが、これら曲は前述の通り権利は現在スイッチ側にある。 当サイトにおいては前記のような流れから、統一し、実態に関わらず「テイチクメロディー」として取り扱っている。 |
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